5月の誕生石はエメラルドとヒスイ(翡翠)の2種類です。2021年の改訂では追加がなく、この2石のままです。
どちらも緑の石ですが、性質は正反対といっていいほど違います。エメラルドは宝石のなかでも扱いに気を使う石、ヒスイは非常に割れにくい石です。
この記事で分かることは、次の3つです。
- エメラルドが衝撃に弱い理由と、超音波洗浄機がNGな理由
- ヒスイが「硬度より割れにくい」といわれる理由と、日本の国石であること
- それぞれの意味と、贈るときのポイント
石の一覧は全国宝石卸商協同組合が2021年12月に発表した改訂版に基づきます。硬度などは一般的な目安で、実際の製品は加工によって扱いが変わるため購入店の案内が優先です(2026年9月時点)。
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目次
5月の誕生石は緑の2石
| 石 | 硬度 | 割れにくさ |
| エメラルド | 7.5〜8 | 低い(内包物が多い) |
| ヒスイ | 6.5〜7 | 非常に高い |
硬度はエメラルドのほうが上なのに、割れにくさはヒスイが圧倒的に上です。この逆転が5月の誕生石のいちばん面白いところで、扱い方もそのまま逆になります。
エメラルド|美しいが、いちばん気を使う石のひとつ
エメラルドは、アクアマリン(3月)やモルガナイト(4月)と同じベリルの仲間です。クロムやバナジウムを含むことで、深い緑色になります。
内包物が多いのが「普通」
エメラルドは内包物(インクルージョン)が多い石として知られています。ほとんど内包物のないエメラルドは非常に稀で、市場に出ているものの多くに何らかの内包物があります。
この内包物は業界で「ジャルダン(フランス語で庭)」と呼ばれ、欠点というより個性として受け止められています。ただし実用面では、内包物が多いぶん衝撃に弱くなります。
超音波洗浄機を使ってはいけない
エメラルドの多くは、内包物を目立ちにくくして耐久性を補うためにオイルや樹脂を含ませる処理が行われています。これは業界で一般的に認められた処理です。
そのため、次の扱いは避けてください。
- 超音波洗浄機…振動で内包物からひびが広がったり、含ませたオイルが抜けたりします
- 熱いお湯・急な温度変化…同じ理由で避けます
- 洗剤に長時間つける…処理が落ちる原因になります
お手入れは、柔らかい布で乾拭きするのが基本です。汚れが気になるときは、ぬるま湯で手早くすすいで即座に拭く程度に。年に一度は購入店でメンテナンスを相談すると安心です。
意味と言い伝え
古代エジプトのクレオパトラが愛した石として語られることが多く、「幸福」「叡智」「安定」などの意味が伝えられています。これは言い伝えであって、効果を保証するものではありません。
内包物の入り方は一つひとつ違います。「ジャルダン」の表情も含めて選ぶのがエメラルドの楽しみ方です。
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ヒスイ|日本の国石で、非常に割れにくい
ヒスイは2016年に日本の「国石」に選定された石です。新潟県の糸魚川周辺が産地として知られ、縄文時代から装飾品に使われてきた歴史があります。
硬度より「割れにくさ」が特徴
ヒスイの硬度は6.5〜7で、エメラルドより下です。それなのにヒスイは宝石のなかでもとりわけ割れにくい石とされます。
理由は、ヒスイが細かい結晶が絡み合った構造をしているためです。フェルトのように繊維が絡んでいるので、力が加わっても一気に割れず、分散します。
- 硬度=傷のつきにくさ
- 靭性=割れにくさ
この2つは別の性質で、ヒスイは硬度は中位でも靭性がずば抜けて高い石です。だからこそ、細かい彫刻や薄い輪(バングル)に加工できます。
お手入れ
エメラルドと違って扱いやすい石です。ぬるま湯と中性洗剤で洗えます。ただし着色や樹脂含浸の処理をしたヒスイもあるので、処理石の場合は熱や薬品を避けてください。購入時に処理の有無を確認しておくと安心です。
意味と言い伝え
東洋では古くから徳・長寿・繁栄の象徴とされ、お守りとして持たれてきました。日本では勾玉(まがたま)の材料としても使われています。
和装にも合わせやすく、日常づかいに強い石です。
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- 生活に合わせて選ぶ…水仕事や力仕事が多い人にはヒスイのほうが向きます。エメラルドは「大事なときにつけるもの」という位置づけが安全です
- エメラルドを贈るなら扱い方も一緒に…「超音波洗浄機は使わないでね」と伝えるだけで、傷める事故が防げます
- 緑の濃さで印象が変わる…エメラルドは深い緑、ヒスイは淡い緑から濃い緑まで幅があります。好みを聞いてから決めると外しません
- 和装に合わせるならヒスイ…帯留めや勾玉など、和のものとの相性がいい石です
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まとめ
5月の誕生石はエメラルドとヒスイ。同じ緑でも、エメラルドは内包物が多く衝撃に弱い石、ヒスイは宝石のなかでもとりわけ割れにくい石です。
エメラルドで最も大事なのは、超音波洗浄機と急な温度変化を避けること。多くのエメラルドはオイル処理がされているので、それが抜けると見た目が変わってしまいます。乾拭きが基本です。
ヒスイは日本の国石で、細かい結晶が絡み合った構造のおかげで日常づかいに強い石です。和装との相性もよく、長く使えます。
ほかの月の石は誕生石の一覧から確認できます。
同じ緑でも性格が正反対の2石です。暮らし方に合うほうを選んでくださいね。






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